前回、ロケで出会った「好きで繋がる方々」のことを書いた。
中でも衝撃的だった世界が、洞窟に魅了された人だ。
そもそも、洞窟探検というのも今まであまり触れることがなく、その過酷な環境に驚き、慌てふためい
た。
まず、とにかく狭くて暗い。
当たり前だが、実際行くと、もう常に匍匐前進で、ヘッドライトがなければ真っ暗である。
気温は11度から12度で、寒い。
そして、湿度は100%で、足場も岩かドロドロ状態。
場所によっては、冷水に浸かりながら進まなくてはならない箇所もあり、強烈である。
そんな洞窟が、好きで好きでたまらないガイドの三人。
洞窟探検の第一人者吉田さん
洞窟カメラマンのまっちゃん
そして紅一点、ゆかりん
このゆかりんがまあ印象的で、小柄な身体で大量の荷物をしょいながら、洞窟内を縦横無尽に進むの
だ。
そして、とにかく底抜けに明るい。
洞窟ではトイレがNGなため、尿はボトルへ、便はジップロックに入れ、持ち運ぶという。
しかも、長いときは一ヶ月ほど、地上には出てこないという。
ゆかりんが、洞窟探検で一番いやなのが
「びしょびしょに濡れた冷たいつなぎを朝一また着る瞬間が、もう本当にいやなんですぅ」
と爆笑しながら言う。
わたしなら絶対に無理だ。文句ばっかり言ってしまうと思う。
すさまじいメンタルだと思う。
なんでそんなに明るいんですか?と聞くと
「洞窟は日が当たらないところで、人間、日が当たらないと自律神経が乱れて不安定になる。だから
こそ、普段から意識的に明るく振る舞っていたら、こうなりました」
すごい、すごすぎる。
身体も心も、洞窟で生き抜くために進化している。
人は好きなもののためなら、何歳になっても、きっと進化できる生き物なのだとゆかりんに出会い、思った。