言うのがとても恥ずかしいのだが、わたしは勝手に冨永愛さんに憧れている。
スタイルや美貌はもちろんのこと、芯のあるストイックな生き方が魅力的で、どうにか冨永愛さんのようになれないかと思案してみた。
当然のことながら、今さら脚の長さは変わらないし、顔の作りも厳しい。
ちょうどその頃、彼女の密着番組を見る機会があり、とあるルールにビビビっときた。
「ラーメンは年2回しか食べない」
なぬ。
聞くところによると、ラーメンは大好物なのだが、スタイル維持のためにそう決めているという。
わたしも同じく、ラーメンが大好物。
多いときは、週4で食べていた。
年にすると・・・・もはや計算すらできないほど、食べている。
ただ、ちょうどその頃、わたし自身も食生活を見直していた時期と重なり、すぐさまそのルールを自分に課した。
今や街にラーメンは溢れており、お昼にパパッと一人で食べる時など、必ずやラーメンだったのに、ぐっとこらえる。
特に辛いのは、地方ロケに行った時だ。
そこでしか食べられないご当地ラーメンをスルー。
わたしゃモデルでもないのに、一体どこを目指しているのか。
ご当地ラーメンを食べちまった方が、テレビでエピソードトークができるかも知れないのに。
そんな疑問をなんとか無視しながら過ごしてきたのだが、先日歯止めがきかない事態がやってきた。
駒沢公園で開催されていた「ラーメンフェスタ」というものに遭遇したのだ。
実は、今年はもう2回ほど、ラーメンを食べている。
しかし、目の前には、全国の人気店が一同に集まって、皆が列をなしているではないか。
夫と、とりあえず見るだけ見てみようと言い合い、偵察すると、わたしが以前食べて衝撃的に美味かった
新潟は三条の背脂ラーメン
があるではないか。
もはや、何の迷いもなく、その列の一員となり、秋晴れの空の下、最高の一杯を頂いた。
すると、たがが外れたのか、せっかくだからと気になっていた
静岡のタカアシガニの出汁ラーメン
も頂いた。
こってりの後のさっぱり、最高である。
気がつけば、ルールのことも、冨永愛さんのことも、完全に忘れていた。
おそるべし、ラーメンフェスタ。
「冨永愛さんもここに来ていたら、きっと食べている」と謎の言い聞かせをして、駒沢公園をあとにした。
来年がんばります。