少し前だがNHK「あさイチ」に呼んで頂いた時の話。
その日のテーマは「ささくれ」。
しかも、ささくれだけで番組の大半を占めるという、攻めた企画である。
そして、何を隠そうわたくし、実はささくれ歴30年のささくれクイーンなのだ。
最初に出演の話を頂いた時は、凄まじいリサーチ力と思ったのだが、たまたまらしい。
その凄まじい偶然に感動しつつ、本番をむかえた。
本番中、ささくれの手元をアップで映されるシーンがあった。
結構なささくれ具合というか、手先の荒れ具合に、スタジオの皆さんが心配の声を上げられた。
わたしのささくれは、もはやささくれを卒業し、次の段階に進んでいた。
最初はちょっとしたものなのだが、気になるわたしは常に自ら剥いてしまったり、噛んでしまったりするのだ。
だめだと分かっていても、やめられない。癖になってしまっている。
このコラムを書いている今現在もちょこちょこ剥いてしまい、なんなら血が出ている。
全ては自分のせいなのだ。
「あさイチ」は生放送ということで、番組中に感想などのメールやファックスが届くのだが、わたしの荒れたささくれを見たとある方からの
「本当に家事を頑張ってらっしゃる手で、主婦の鏡です。好感度あがりました」
というものが、スタジオで読み上げられた。
めっちゃ良い風に受け取ってくださっている。
どうしよう、ただ癖でこんな風になっているなんて言えない。
結果、ただただニヤニヤして、その場をやり過ごした。
番組では乾燥を防ぐために、ハンドクリームを塗ったり、ささくれを切るニッパーの使い方など、非常にためになる情報を教えて頂いたが、わたしはそこまでのレベルに達していない。
まずは、常時弄らないために、絆創膏を指に巻く。
これが、今のわたしにできるささくれ対策である。
嬉しいメールを送ってくださった方のために頑張ります。