今回、わたしがご紹介させていただくのは、
『ヨンブンノサン 名画のつづきを描くぬりえ』
です。
最初見たとき、「何じゃこりゃ」という印象であった。
というのも、名画が4分の3は描かれているのだが、残りの4分の1がすっぽりぬけて、白紙の状態なのである。
こんな塗り絵、見たことない。
まるで、誰かさんに盗まれてしまったような見た目だ。
この盗まれてしまったような空間を、自分なりに塗ったり描いたり埋めていくのだが、これがまた、難しくて面白い。
ほぼほぼ完成しているのだが、36歳の大人になってしまったわたしは、どうしても正解を探してしまう。
どれも名画なので、ネットで検索すれば、ゴッホもルノワールの作品もすぐに出てくる。
けれど、それは『ヨンブンノサン』の正解ではない。
そもそも「正解」なんてないし、言い換えれば、すべてが「正解」なのだ。
今一度、検索しそうになる自分をぐっと押さえて、名画ゴッホのひまわりの4分の1を描き始めた。
久々に手にするクレヨンの感覚にドキドキしつつ、一度色をのせてみると手が止まらなかった。
クレヨンで塗るだけでなく、それを上からこすってみると、なんだか油絵のような印象になった。
自分が思う好きな色で、自由に続きを想像しながら描いていると、どんどん楽しくなる。
童心にかえり、無心で、あっとゆーまに、数枚塗り終えた。
そして『ヨンブンノサン』の開発理念に
自分にとっての「きれい」を考えていくことが、日々の言動や行動などの美しさに繋がると考えています。
とある。
これは、本当に大切なことだと思う。
「きれい」は人それぞれの心の中にあって、
水平線に沈む夕日
表参道のイルミネーション
喫茶店で飲むクリームソーダ
サバンナのチーターの毛並み
友達の顔
友達のラインの文章
安室奈美恵さんの生き方
まず、自分が何を「きれい」と思うのかを知る。
きっと、それは人生を豊かにしてくれる。
この『ヨンブンノサン』には、そんな「きれい」を考えるヒントがたくさん詰まっている。
いまはまだ、息子にこれを渡しても、食べてしまうのだが、もう少し大きくなったら、『ヨンブンノサン』で一緒に、お互いの「きれい」を見つけあいっこしたいな、と思います。
ヨンブンノサン 名画のつづきを描くぬりえ
https://www.yonbunnosan.com/