断食失敗

最近、とてつもなく興味があること
それは断食である。
今風にいうとファスティング。

たまたま知り合いの方が経験者で、どれだけ体にも精神的にも素晴らしいかを熱弁された。

影響されやすいわたしはもうやる気満々。

あたかも自分がやったかのように友人にもすすめたりした。

そして、そうやって興味を持っているといろんな所から情報が入ってくる。
別の友人は、東洋医学の先生から聞いたものを教えてくれた。

とにかく体が不調なときは、何も食べないのが一番の治療とのこと。
胃腸を休ませる、体をリセットする。
これを定期的にするのがおすすめらしい。
しかもその先生曰く、一日でも全然違うという。

一日!
これはナイスな情報。

わたしが聞いていたファスティングは5日間のもので、その間は酵素ドリンクで栄養をとり、終わって6日目も回復食など、なんならやる前の準備食も入れると5日間以上かかるらしい。
宿便が出たり、持病が治ったりという効果があるらしいのだが、なかなか一歩踏み出せなかった。

しかし、一日となるともう楽勝である。
前日の夜はしっかり食べ、朝、昼、夜を抜き、次の日の朝は食べられるのだ。

普段から朝は食べないことが多く、多少お腹は空くかもだが、水や番茶をたくさん飲めばよいのだ。

意気揚々と今日だ!と、とあるお休みの日にすることにした。

朝からたっぷり水分をとり、気が紛れるように、息子と公園にお出かけをした。
わたしは食べなくとも息子は3食がっつり食べる。
若干、胃が刺激されつつも、なんとかしのいでいた。
夕方に帰宅し、後は夕飯だけ我慢すれば完璧と思っていた。

テレビをつけると夕方のニュース。
何の気なしに見ていると、下町で愛されるお店特集が始まった。

その時点で消せば良かったのだが、一日断食中のわたしは釘付けに。
画面からあふれ出るシズル感に、気がつきゃ、スマホでウーバーイーツの画面をひらいているではないか。
見るだけのはずが、数十秒後には注文完了していた。
しかもケンタッキー。
せめてもっとヘルシーなものをと思ったが、いつも以上に油であげたものを欲していた。

はい、そうです

まさかの断食失敗です。
しかもたった一日なのに。

自分の我慢できなさに情けなくなった。
誰に言っているわけでもない勝手にやっただけのこと。

ただものすごい罪悪感と誰かに見られている感があるのだ。



数分後、友人からLINEがきた。

「今、ウーバー頼んだよね。まさかの旦那が配達することになりました」

そんな奇跡的なことが起こるのだと感動しつつ、やっぱりどこかで誰かしらに見られているのだなと反省しつつ、最高に美味いケンタッキーをいただきました。

これに懲りず、また断食に挑戦したいと思っています。
 

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