先日、そごう美術館で開催された「さくらももこ展」に行ってきた。
わたしは、小さいときからちびまる子ちゃんの大ファンで、毎週欠かさずアニメを見ていた。
エピソードがあまりにもわたしと被ることが多くて、親近感どころか、実はわたしはまる子なんじゃないかと密かに思っていた。
毛糸のパンツで体重測定をすることになるお話や学校で大便をもよおし我慢する話など、きっと日本各地の小学生が、まる子にただならぬ共感を覚えたであろう。
小学校も高学年になると、ちびまる子ちゃんを書いているのは「さくらももこ」さんということを理解し、アニメや漫画の他にも、エッセイというものを書いていることを知った。
人生ではじめてエッセイというものにふれたのが、さくらももこさんの「もものかんづめ」であった。
当時、学校の朝の会で、10分間自分の好きな本を読む読書の時間があった。
わたしは「もものかんづめ」を読んでいたのだが、読んだことを後悔するくらい、吹き出しそうになっては堪えるのが、朝のルーティンになっていた。
今まで、文章を読んで笑うなんてことがなかったわたしは衝撃を受けた。
日常のなんてことのない話も、さくら先生のシニカルな目線が入ると、爆発的に面白くなるのだ。
そして、密かに憧れた。
今回の「さくらももこ展」はもう、さくら先生の魅力をぎゅーーーーとした濃すぎる空間であった。
入った瞬間、さくら先生が自宅のテーブルで、少しうつむき加減で作業されている写真を見た。
その瞬間、なぜか涙があふれてきた。
すんごく温かい時間が流れており、さくら先生に抱擁されたかのような気分であった。
今回感じたのは、さくら先生には、作家だったり、母だったり、さまざまな役割があって、その経験の全てを「さくらももこ」に還元しているかのように思えた。
それは、意図的に還元しようということではなく、そのときそのときを素直に自分の直感を信じて、愛と思いやりをもって生き抜かれた結果なのだろうな。
会場で販売していた『さくらももこ展 公式図録』
Ⓒさくらももこ Ⓒさくらプロダクション
わたし的には、とんでもないパワースポットだった。
そして、とんでもない量のお土産グッズを爆買いし、会場を後にしたのだが、足に異常な違和感を感じた。
すると、とんでもない靴擦れを起こしていた。
気合いを入れて、おニューの革のサンダルを履いていたのだ。
もはや、脱ぎ捨てたいくらい痛い。
駐車場までの道のりが永遠に感じられた。
このサンダルは、多分二度と履かない気がしている。。。
けれどすごいのは、「さくらももこ展」に居る間、痛みは一切感じなかった。
おそるべしパワー。