ここ数年、ずっと自分の中での欲しいものリストに居続けているのが、ライカのカメラである。
写真を撮るのは好きで、ここ十数年で、カメラを何機か購入しては使っている。
今はsonyの「α7」を使っており、もう動画もバッチリ撮れるわ、それはそれは満足しているのだが、ことあるごとにライカが気になって気になってしょうがない。
だいたい年一のペースでやってくるのだが、カメラの中でもライカは、目ん玉が飛び出るくらいの値段がする。
特にわたしが狙っている「Mマウント」は、レンズも合わせると車が買えるようなお値段。
雰囲気で「欲しい」ではなかなか手が出せない。
なぜここまで、ライカはひとを魅了するのか。
他のものと何が違うのか。
ライカにまつわる本を買っては、知識を増やし、夢が膨らんだ。
ただそれだけの買い物をするのであれば、一度手に取って使ってみないと買えない。
洋服でいうところの試着である。
話はズレるが、最近、もう試着をせずに洋服は買わないと決めている。
着てみて本当に納得のいくしっくりきたものだけを買う。
値段にかかわらず、絶対に試着する。
これがかなりいい。
無駄に買うこともなければ、ネットで頼んでサイズを失敗するということがなくなったのだ。
その試着のチャンスが最近訪れたのだ。
ライカのお試しなんてそうそうできるものではない。
雑誌「CREA」の撮影のとき。
カメラマンさんの首から誇らしげにぶら下がっているのは、ライカではないか。
まだ撮影が終わってもいないのに
「もし可能なら、あとで少し触らせてもらってもよいですか」
こういうときのわたしは、超積極的なのである。
「もちろん。カメラ興味あるのですか?」
と撮影しながら、カメラ談義が始まった。
すると、そのカメラマンさんがふと
「イモトさん、フィルムはやらないのですか?」
その言葉を聞くまで、わたしの中でフィルムカメラという選択肢は一切なかった。
このデジタルの時代。
撮ったものはすぐに確認したいし、なんならすぐにSNSにあげたいひとだ。
自分には関係のないものだと思っていた。
「イモトさん、コンタックスの『T3』使えばいいのに」
なぜかこの初めて聞いた「コンタックスT3」というワードが、その日頭から離れなかった。
実際にライカ「M-P」を触らせてもらい、写真も撮らせてもらい、素晴らしいカメラだった。
しかし、ずっと頭にメモされた「コンタックス T3」が離れない。。。
もう読んでいる方はお気づきだろうが、結果わたしはフィルムカメラ「コンタックスT3」をゲットした。
そのお話は、次回へ続きます。