『怪物』

なんというか、気をつけてはいるが、わたしはどうしても物事やひとを自分の物差しで決めつけてしまっている気がする。

具体で言うと

この車種に乗っているひとはオラオラ系とか

電車で席を譲らないひとをため息交じりで見てしまったり

わたしの方向からしか捉えることができず、そのわたしだけのデータが少し貯まると、それは偏見という名に変換される。

要は、物事を一方的に主観的にしか見られていなかったと気づいた。


映画『怪物』を観た。

冒頭に書いたのは、『怪物』を観て、思ったことである。

わたしは、ほとんど何の知識も情報も入れずに観た。

その結果、最高であった。

もう震えた。凄まじかった。

だからここで、わたしがこれから観る方に余計な情報を言うことは、やってはいけないと思っている。
けれど、めちゃめちゃ勧めたい。

こんなにもどかしいことはない。
だったら書かなきゃ良いじゃないかと思うかもしれないが、この溢れる感動と衝撃を爆発させたいのだ。

できれば劇場でひたすら集中して観るべき作品だと思ったし、誰かと一緒に観て、ああだこうだ語り合うのはどうだろうか。

それができなかったわたしが、今こうして悶々と書いているのだ。


わたしにとって、きっとこれからの人生の指針になる映画であり、心の感覚としては美しい自然に触れたかのような気がした。

ひと言だけ。

あーー、面白かった。

SHARE: