緊張のほどき方

今、わたしが一番知りたいこと。


それが緊張のほどき方だ。

このお仕事を始めて17年。
大分、表に出るときも変な緊張はなくなってきたと思っていたのだが。

ここ最近、立て続けに緊張することがあった。
どちらもお仕事の現場である。

一つは、ドラマの本読み。
もう一つは、「24時間テレビ」内で流れる「笑点」の収録。

どちらも初めましての現場で、そりゃ緊張する。
それに、わたし自身、緊張は悪いものではなく、ある程度必要なものだとも思っている。

緊張して挑んだ現場の方が、良い結果を出せていることが多いからだ。

だから、緊張してるなぁと感じると
「よしよし、いい兆候だ」
と自分に言い聞かせたりもする。

そういう場合。
決まって、本番だったり、第一声を発すると、心が解放されて緊張も飛んでいくのだ。

しかし、最近起きた二つの緊張は、本番が始まっているにもかかわらず、ずーーーっと居座っているのだ。
そうすると、わたしの身体が緊張に乗っ取られているような感覚で、思うように声も出なければ、表情がこわばる。

「笑点」なんぞ、人を笑わせようとしているのに、そのわたしが緊張しているもんだから、お客さんにも伝わり、お客さんまで緊張しているように見えた。

まずいまずいと思いながら、心がポキッと折れそうになる寸前、どうにかこうにか、「頑張れ自分!」と心で叫びながら、とりあえず何でも良いから大きな声を出してみた。
巧いことを言おうとするんじゃなくて、自分に出来る最適解を全力で叫ぶしかないのだ。
笑わせるではなく、笑ってもらうでいいのだ。

大きな声とともに緊張も解放でき、そこからは自分を出しながら、頑張ることができた。

二つのお仕事に共通していたのは、「上手に見えたい」といういらない欲が出しゃばっていた気がする。

この欲がまあやっかいで、時たまあらわれる。
そして、実力以上の力を出そうとするもんだから、緊張するのだ。

原因は分かっているのだ。
しかし繰り返す。

うーーむ、どうしたものか。

本番中、顔面蒼白になりながら、捨て身覚悟で大きな声を出し緊張を吹っ飛ばす以外で、なにか良い方法があったら教えてください。

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