海外ロケも復帰して、だいぶ経ってきたのだが、なかなか僻地が多く、以前お仕事していたシティのコーディネーターさんと会う機会がなかった。
なかでもヨーロッパ近辺のコーディネーターさんとは、前は3ヶ月に1回ほどのペースで会っていた。
それがぴたっとなくなったものだから、ここ数年で寂しさが募っていた。
もちろん、インターネット時代の今。
簡単に連絡をとったり、お互いのSNSで近況を知ることはできていた。
それが、ついこの前のロケで、ようやく再会できたのだ。
フレッドさんという10年以上前からお世話になっている女性。
高校生までは日本にいらっしゃったので、その時代の日本のテレビが大好き。
特に大好きなのが、ザ・ドリフターズ。
なんとなく年代が分かるだろう。
本当にプロフェッショナルなコーディネーターさんで、これまで一緒にライオンの檻に入って通訳してくれたり、100メートルのダムのクライミングでも励まし続けてくれたり、色んなピンチを一緒に乗り越えてきた。
そして、フレッドさんと仕事をしていて思うのは、現場で感じる「?」が同じことが多い。
それは、対ひともそうだし、状況もそうなのだが、
「あれ?今のひと言なんだったんだろう」
「なんか怒らしちゃったかな」
みたいなとき、必ずフレッドさんと目が合う。
そういう人がいてくれることの安心感って半端ないのだ。
それだけで、一人じゃないと思える。
それはたとえば、同じ日本人だからわかり合える、ということでもなく、国や言葉を超えて、なんというか、人として気が合うかどうかのような気がする。
フレッドさんとは、わたしの片思いかも知れないけど、めっちゃ気が合うのだ。
そんなフレッドさんとの4年ぶりの再会は、トランジットの空港だった。
会った瞬間、思わずハグできる幸せ。
どれだけインターネットで繋がろうと、人と人の肌が触れて感じる満たされた気持ちは、この瞬間しか味わえない。
その後、大変なロケをまた一緒に乗り越え、
「see you soon」
と別れた。