子連れスポットとして気になっていた場所。
「川崎競馬場」
今、競馬場そのものが、子供の遊び場として人気なのだ。
中央の芝の広場に遊具があり、シートを広げてお弁当を食べたり、レースがある日はお馬さんが見られたりと、わたしも以前から行ってみたいと思っていた。
晴れた日曜日、わたしは安定の中村涼子親子を誘い、川崎競馬場に向かった。
到着すると、ベビーカーや大きなカートを引っ張る家族連れが目に入る。
同時に、馬券を買いに来た「The 競馬場にいるおじさん」も目に入る。
一瞬、あまりにも、普段同時に出会うことのない光景に目が釘付けになったのだが、なんというか、色んな人がいるその空間が、わたしはとても楽しかった。
あの広ーい芝生で駆けずり回っている子供と、でかーいスクリーンでレースを楽しむおじさん。
お互い我関せずで、各々楽しんでいて、とにかく平和だった。
そんなとき、引いているカートから伸びた医療用の管を鼻に通して歩いているおじさんが、息子達に話しかけてきた。
「おお元気か、おいちゃん子供がだーいすきなんよ」
とすこぶるご機嫌な様子である。
なんだか、子供達も笑顔で近づいていく。
「おいちゃんはね、宇宙からやってきた宇宙人なんだ」
と自慢げに鼻から通してある管を指差して、息子達に教えている。
すると、2人の2歳児は目を輝かせて、羨望のまなざしでおいちゃんを見ている。
「しゅごーーーい」
という心の声が聞こえてきそうだ。
おいちゃんと2歳児のふれあい。
そんな川崎競馬場ならではの光景を見て、わたしは心からほっこりした。