祈りのダンス

前回に引き続き、南アフリカロケのお話。

今年が巳年ということもあって、ヘビにちなんだ、その名も「スネークダンス」というものを取材させてもらい、わたし自身も参加させてもらうことになった。

生粋のヘビ嫌いのわたしではあるが、さすがに今回のスネークダンスは、南アの女性ダンサー達が身体をぴたっと密着させ、まるで大蛇が大地を這うような動きをやるということで、ヘビスイッチは発動せずに済んだ。

代わりにその神々しいダンスに、感動スイッチが発動していた。

約20名くらいで踊るのだが、全員の踊りに対する熱量のようなものが、ひしひしと伝わる。

踊りというより、祈りに近いような、そんな印象だ。

決して、誰1人として笑わないダンス。

楽しさを伝えよう、というものではなさそうであった。

そのダンスの裏側にある、人の悲しみや苦しさ、どうしようもない怒りのような感情を、ダンスという表現で外に出しているようにも見えた。

そんな彼女達の踊りに、わたしは感銘を受けた。

なるべく本番までに体力を温存したいと思うのだが、練習から全力で魂をぶつけてくる彼女たち。

温存という言葉はないようなもので、わたしも1回1回出し切った。

本番を迎える頃には、わたしのHPはほぼ0になっていた。

それでも、太鼓の音がなると心臓に響き、腹の底からパワーが湧いてくる。

これぞ、アフリカンダンスって感じで、気がつきゃ虜になっていた。

今プライベートでダンスを習っているが、もしかするとアフリカンダンスを求めているのかもしれない。

今ものすごく、感化されてます。

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