ヘビ年の洗礼

2025年は、12年に一度くる、わたしからしたら恐怖の年、ヘビ年である。

物心ついた時から、苦手なヘビ。

本物はもちろんのこと、写真、人形、絵、たまにホースなど、ヘビにまつわる全てのものがだめなのである。

なので、ヘビ年ともなると、街にあふれるではないか。

カレンダーやポチ袋、置物・・・

わたしにとっては地獄である。

そんな2025年の年始に、家族で多摩動物公園に遊びに行った。

山1個分のかなり広い動物園で、今回はシャトルバスで上まで行き、オラウータンやサイ、コアラ、キリン、ゾウを堪能した。

大体回り、入り口のカフェでお茶をしようとした、その時だった。

なんとそこで、ヘビ年にちなんで、ヘビ展というのが行われていた。

一瞬、心臓が止まりそうになったが、息子の手前、平静を装った。

奴がいそうな水槽が、何個も置いてある。

興味津々の息子は夫に任せて、わたしはその場から離れようとした。

すると、「ヘビ苦手克服大作戦」というパネルが目に入った。

これはと近づき、読み、足があったら、毛があったらと想像したり、顔のアップを見たりと試してみたが、克服はできなかった。

その隣には、多摩動物公園での、ヘビの目撃情報のパネル。

恐ろしいことに、90%の人が目撃していた。

春になると、チンパンジー小屋の裏の石垣が、ヘビマンションになるという恐ろしい情報も・・・

もう、春以降は行けない。

ヘビ年の洗礼を受けた日であった。
 

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