抱っこ紐沼

以前から、はまると同じものを何個も買ってしまうわたし。

例えばカメラのレンズ。ズームレンズだけでは飽きてきて、単焦点レンズのサイズ違いを何本も買ってみたり
黒のバックパックは、大きさやちょっとしたデザイン違いを集め、最終的に自分で作ろうとしたり

とよく沼にはまっているのである。

そんなわたしが、最近はまった沼が、
「抱っこ紐」
息子を産むまでは、触ったこともなかったものである。
出産前にベビー用品専門店に行き、ベテラン店員さんに言われるがまま、ベビーカーやらチャイルドシートやらを購入し、そのなかに抱っこ紐も入っていた。
正直、実際使うまでは、どれも同じだろう、と海外製で、新生児からある程度大きくなってからも使える一番売れているものを購入した。

ところがどっこい、入院する前日、試しにつけてみようとしたのだが、赤ちゃんを抱くまでのプロセスが多過ぎ、なおかつ、ひとりでパッとつけるなど相当難しい。
大きさも重量も、ヒマラヤ登山で使うようなリュック並。6ヶ月くらいになり、長時間歩く時などには便利かも知れないが、新生児で使うには向いていなかったのだ。そちらには、しばらくはクローゼットでお眠りいただいている。

ちゃんと調べなかった自分。自業自得である。
そこから、しっくりくる抱っこ紐探しが始まった。
ネットを検索したり、YouTubeの動画を見たり、探しまくったところ、キューズベリーの「ZERO」という抱っこ紐が絶賛されているのを見かけた。
そこで、さっそく購入して、使ってみたのだが、とにかくシンプルで使いやすい。
子供を抱くまでの手数が少なく、ひとりでも簡単に装着でき、なおかつおしゃれなのである。正直、抱っこ紐におしゃれとかいらないと思っていたけど、それをつけるだけで赤ちゃんを抱っこするのとは別で、気分が上がるのである。

インスタグラムでキューズベリーさんをフォローしたところ、DMで直接連絡がきたのである。これぞ令和。
社長さん自ら連絡をくださり、まさかのオリジナル抱っこ紐をつくってくださるとのご提案。
せっかくのご縁、お言葉に甘えて、最高の抱っこ紐をつくってもらうことになった。
こうしてほしい、ああしてほしい、も叶えてくださるとのことで、ガーゼを入れるポッケがほしいだの、子供の顔がよく見えるようにしてほしいだの、ここぞとばかりに伝えると快く快諾。
後日、完成品が届いたのだが、もう見た目からして最高である。



どんな洋服にもあう色合いに、かわいいポッケが付き、抱っこ紐というよりは、洋服のいちアイテムのようだ。



キューズベリーの抱っこ紐は、作り方も一つ一つ手縫いの純日本製。
真心こめて丁寧に作られている。



社長の黄瀬さんご自身も6人のお子さんのパパであり、何度もサンプルを作っては、実際に使ってみて、を繰り返し、完成したもの。
だからこそ、本当に必要な機能だけがそなわり、シンプルで使いやすいのだ。



今回思ったのは、新生児から1歳近くまで、一つでまかなおうというよりも、その時々であうものを分けて買う方が、結果わたしにはあっている気がした。しんどく感じる育児も、そんなアイテム一つで、なんだが心が軽くなる瞬間があるのだ。

期間限定の沼ではあるが、とても興味深い面白い沼である。


 

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