前回からの続きです。
そんなこんなで、年齢や環境とともに変化してきたわたしの洋服スタイル。
ここ数年はシンプル傾向にあり、加えて息⼦を産んだことによる体型の変化や抱っこしやすさや動きやすさ、着ていてとにかく楽なものを追求していた。
ところがだ。
ある⽇、⼀⼈でうろちょろしていたときのこと。
とある通りを歩いていると、何やら楽しげなオーラを醸し出しているヴィンテージのお店。
吸い込まれるように中に⼊ると、なんだかおしゃれが漂う異空間。
緊張しながら、⼀点⼀点洋服を⾒ていく。
どれも個性的で、⾊合いも形も派⼿で、シンプルとは真逆をいっている。
けれど、もの凄くワクワクする。
帽⼦ゾーンを⾒ていると、お店の⽅が話しかけてくださった。
どういうものを探していて、どういうものが好きかを話しているうちに、
「これや、これ、これも似合いそうだな」
とやや興奮気味に渡されたものは、今の⾃分では選ばないものたち。
せっかくだし、試着させていただく。
すると、今まで⾃分の中で眠っていた何かがたたき起こされた。
とんでもなくしっくりきたのだ。
傍から⾒たらド派⼿⼈間かもしれないが、⾃分のなかでは細胞レベルでピタッとはまり、何より⼼が喜んでいる。
そこからは怒濤の試着会。
2人のヴィンテージマニアさんが、あれもこれもと楽しそうに服を持ってきては、アレンジの仕方や着こなしを教えてくれる。
どれも70年代や80年代のもので、メキシコの⽻織物やグアテマラの⼿織りのジャケットなど、その時代にその⼟地の⽅が丁寧に作ったものだ。
ロマンも感じるのだ。
数点ほど購入させていただいた。
もう帰りはウキウキワクワク、早く着たくてしょうがなかった。
今回気づかされたのは、⾃分が何を着たいかは、⾃分がどう⽣きたいのかに通ずるのではないかということ。
37歳だからとか、母親だからとか、何かに自分を当てはめがちになっていた今日この頃。
抱っこしやすい服とか、伸縮性のパンツとか、それはそれで素晴らしいが、わたしの⼼からワクワクは消えていた。
それが今回、素敵なヴィンテージショップに出会い、ワクワクが帰ってきたのだ。
もちろん最低限のTPOは必要だが、お気に⼊りの洋服で街をうろちょろしたい。
そんな季節になりました。